きこえない
空泳


  耳を落としたのです
  あの人は目を落としたのです
  しかし
  わたしは耳がほしかったので
  あの人は目がほしかったので
  争そった日は
  何度か死ねました
  とても不思議だったので
  わたしはきっとまた争そうのでしょう
  きれいに生きられるのでしょう
  まだ聞こえないから
  あの人は
  まだ見えないから


  
    


自由詩 きこえない Copyright 空泳 2004-12-12 20:58:13
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