このわたしを見せに
木の若芽
「このわたしを見せに」
木の若芽
どんなに蒸しただろう
あの森は
どんなに乾くだろう
あの池は
どんなに暑かろう
あの庭は
だが蒸しても乾いても暑くても
ものともことともしない
人や草木があそこにはある
帽子をかぶって 日傘をさして
小さな体を
しっかりそなえた足で支えて
勇気の力がある右と
愛のやさしさがある左とを
いのちと心がある真中に調和させて
ぴちぴちと自信を湧かせて行く
笑顔を湧かせて行く
あそこの人や草木に
このわたしを見せに
つぼみをたくさんもっている花
宝をいっぱい持っているのね
あなたはつつましいいの?
ぜいたくなの?
きっと素直なのね
信じているのね
わたしの心はわたしの中だけでなく
ここにあなたとなって生きている