昼間のカゲロウ
生田 稔
白昼のカゲロウ
昼間の明るさの中で
現れた婦人
私ですと呟いて
ただそれだけで消えていった
ダンス教室の板の間で
踊っていた婦人
鏡の中で体をふり
もう彼女は来ない
バスの窓から
腰かけて
どう、詩にしてはと
水の中に紅いソーダー水が溶けてゆく
自由詩
昼間のカゲロウ
Copyright
生田 稔
2012-08-16 11:07:03
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