喜びは抑えずに
木の若芽
「喜びは抑えずに」
木の若芽
今ここにいる自分は
今ここにいるみんなだ
美への喜び そのほか
一切はない
今ここで花火を見ている自分とみんなのあいだに
木は水であり そして火でもある
そして木は地でも空でもあるはず
人も水であり 火でもあるはず
そして地でも空でもあるはず
花火はなぜこうも
今宵わたしの想像を繰り広げてしまうの
はかないものであればあるだけ
思いを無限にかきたてるのだ
木々にもそれがわかるのだろう
いつもよりさらに神妙恍惚としている
遠く一人で
わたしは世界を分かち合っている気持ちなのだ
この喜びから生まれる衝動を
決して抑えない
それこそいのちの力
草木そして花の中にあるのと同じ力!