闇の眼
草野春心



  闇に
  眼が灯ったので



  無人の食卓はむしろ
  円く、
  青白く
  幼子の夜泣きは
  ぬるい風に裂かれ



  アスファルトの上に散る
  闇に
  二つの眼が
  灯ったので、明日は
  うすぐらい今日と
  物陰でまぐわいをする
  女の汗は
  男の汗よりも
  少しだけ重たい





自由詩 闇の眼 Copyright 草野春心 2012-08-06 23:19:05
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