渡辺亘

もうどうでもいいし疲れたよ
私の弱点は評価される前にもう批評していることさ
頭の中は表現で爆発しそうなのに
一行も書けやしない
原発はメルトダウンして
それが時代の文脈なのさ
どうしようもなくね

こんな早くに起きた朝には
おなにーさえもする気になれない
そりゃあなにも萎えるだろうよ
画面はいっぱいにおっぱいを流すから
不感症になっちまうのもしょうがない

ああもうやめようか書くのなんて
ひどい雑音にしかならないから
夏祭りはなんであんなに郷愁を誘うんだろうね
人の波を私は追いかけていた
すると救急車が走ってきて
人の波を切っていった
こんな話題をふってくること自体が
どうしようもないっていうんだろう
でもふっちゃったよ
どうする?

とりとめもなく筆が進んでいるよ
でもちゃんと計算している
そんなこと書いている時点でいやになる
私はまた1グラムの希望と
砂をかむような絶望の中に
帰ることにするよ
今日びのナンセンスの中に
没入してしまえ
時代の中に没入しているからこそ
時代を超越していると信じたい
信じたい
信じたい信じたい




自由詩 Copyright 渡辺亘 2012-08-06 03:21:48
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