再生
灘 修二
目を醒ますと
わたしは絶海の孤島に流れついていた
濡れた衣服を乾かすため
焚き火をしようと
木を集め
薪を割った
スコーンと
こだまが返ってきた
最後の一斧を振るった
誤ってスコーンと
人指し指をはねた
脳天が割られたような
激痛が襲った
跳んだ人指し指を捜した
どこにもない
砂浜を捜し
砂浜に倒れた
多くの血が流れた
血は海に流れて群青色になった
わたしはこれまで人を指して人を責めた
わたしはこれまで自分を指して自分を責めた
だがもうその人差し指はない
誰も責めやしない
自分も責めやしない
流れる出る血は
私まで洗い流し
私を亡くして
骨は白い珊瑚礁となり
太陽がきらめく海に
浮かび上がった