立冬
ことこ
うつくしい人の想像をこえた
あなたのかかえているもの
すべては朝だった
*
きもちいいくらいの遠心力で
渡り鳥は群れていて
ふゆ、なんてたった一言で
言っていいことと悪いことがある
*
記憶の底の向日葵の庭で
あおい影と
ひかりが交わり
(虹彩のように見開く)
湖はいつだってしずか
*
ひみつの話をしようよ
そうやっていつだってやさしい
あなたに近づけないほほえみ
相容れない、北極星の
ゆるぎないあかるさがひとつ
自由詩
立冬
Copyright
ことこ
2012-08-04 19:52:21