しあわせとかなしみのローテーション、そのためのローション7980円
さわ田マヨネ

折れなかった骨と断裂しなかった筋肉のいったいどんな関係性で
箸をのばしたのか
ちゃんと理解していないいろいろと理解していない
身体性がどうとか、箸について、もうそれは新しい骨格とみなして、僕のことある種のトランスフォーマーって、それはばかにしてんのか
知らない、ほっかほかごはん、あれをつまんでいるのかすくっているのかよくわからない、口に運ぶとき、すくうようにそうする仕種のほうを素敵だと思ったことがある

取り残された魚の骨をどのように捨てていたのか記憶がない
ねがいごとの書かれたひとつき以上前の短冊は、笹ごと燃やされたりして、だいたいのものは現存していないと推測したい
それが妥当だと思う
それにちょっとしたやさしさが含まれていたらいいなっていう、ねがいごとにもみたないおもい
意識の外側には骨だけが残っていて、それは火葬場でぼんやりうかびあがったこと
よく燃えていた
健康というフレーズさえでてこなかった
今年の初詣はひどかった
お賽銭をいれて手をあわせ目を瞑ったものの数秒ただそうしているだけだった
つついてもでてくるものがなかった
口に運ぶとき、すくうようにそうする仕種のほうを素敵だと思ったことがある


自由詩 しあわせとかなしみのローテーション、そのためのローション7980円 Copyright さわ田マヨネ 2012-07-30 22:08:15
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