蟻のままいきよう
かんな


うまくいえない
ちいさなげんじつ
ちいさなわたし
みえるありったけのじじつをならべても
たりないたりない
ないたりしない


そらをあおぐ
からをだく
しぜんとげんざいはわんきょくして
わたしというわたしを
かこにひきずっていったりする
まってほしいまって


わたしであるために
ひつようなことばがちらばっていく
きれいなめろでぃ
いつかきいた
そのせんりつにのって
ふしぎなくらいじゆうに


まっている
いやまっていない
みらいというげんしょうのさきに
まだことばはうまれていない
うみだすために
わたしがここにいるのだろう
といういみ


やわらかなつめたさの
あたたかさの
おんどで
あいまいなものをくべつしていく
しんこうしていくいまと
とどまったままのゆめのはざまで


そうだった
ちいさなげんじつ
ちいさなわたし
おおきなものなどなくてもなくても
とまよっている
そのむじゅんをかかえたままで
ありのままいきよう






自由詩 蟻のままいきよう Copyright かんな 2012-07-27 04:34:47
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