霧の浅瀬
ルナク



歩いていました

水平線は見えません

とても見たかった水平線は
霧に隠れて 今日は いません

知っていました 本当は

ここは霧の浅瀬
いつもいつもけむっています

それは私のこころ

それは私の胸の中

この頃は そう
いつもけむっているのです

素足になって歩いてみます

九月の海は すこし冷たい

それでも私の
もやもやとしたこんな思いを
誰かのせいにするのではなく
思い知るにはちょうどいい

思い知るにはちょうどいいのです

霧の浅瀬を
歩いていました

今日はひとりで
歩いていました











自由詩 霧の浅瀬 Copyright ルナク 2012-07-26 17:00:05
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