生温い女
草野春心



  夜半、
  食器棚の中に
  銀色の双眸を宿した
  生温い女がはいっていて
  その白い吐息は
  ガラスの扉を曇らせていた



  他にはいっていたのは
  腐った鱒の頭と
  黴のはえた食パン





自由詩 生温い女 Copyright 草野春心 2012-07-25 22:29:56
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