浄化のシステム
平井容子
蜂をしゃぶったのどに光が当たる
竹ひごで編んだ身体に風が吹く
シャーベットカラーの臨終に手足が跳ねる
沖あいでこいびとが放ったブイが海中へ消える
香水と星とが同時に蒸発する
水のようにドアは香る
なぜ
幻想を消化する間
わたしたちは泣きながら眠っている
自由詩
浄化のシステム
Copyright
平井容子
2012-07-23 23:38:57
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