コンチネンタルタンゴ
黒髪

時を止めて夜を止めて
コンチネンタルタンゴで時よ止まれ
花がぱあっと咲いたように華やかに匂うように
僕には愛も歌もある
疑うなら中を覗いてご覧
誰にだって壁を作らない
死を遠ざけてよ勇敢な踊り手よ
僕は千本のバラを抱きしめて踊りたい
刺は全部鼻の頭にくっつけてしまった
まるでピノキオみたいに
嘘をつきまくれ
あなたに心を捧げたのはほんとだけど
あなたに愛想を尽かしたのは嘘とか、どう思う?
街の中は夜だって眠らないさ
にぎわしいネオンランプ
通りゆく人々もなにかしら優しげな
ここに流れる歌も踊りの軌跡も
絵も音も
今夜はオールナイト
生きている人たち悲しみを忘れ
鯨の歯のように笑うぜ
タンゴ


自由詩 コンチネンタルタンゴ Copyright 黒髪 2012-07-23 23:09:16
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