funeral lovers—四季—
関口 ベティ

ただ一切は過ぎてゆきます

嘘で築いた砂づくりの城に私を埋めた

あれはメジロ啼く穏やかな春の頃

なくさぬために棺にしまってゆくという方針は

あながち、間違っておらぬと思います

汚れれば次の宝物を

そしてこのじとり染み渡る夏

そのように世は過ぎてゆくもので

お得意の軽はずみで愛を語りますれば

偽というのはすぐに崩れ去る落葉

また別のものを

さあ葬列に 加えましょう

まるで雪洞 その愛のように


自由詩 funeral lovers—四季— Copyright 関口 ベティ 2012-07-15 03:51:33
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