路地裏の松屋で綴った詩
番田 


僕は秋葉原を歩いていた
今日も自分自身の思いが 邪魔だった
詩は 人を殺してしまうのかも知れない そんなふうに
色々な裁判のできごとを思い浮かべながら歩いていた
似たようなタッチのエロアニメたちが僕の思考をかき乱す
やはり釣りにでも行くべきだった 今日は良く晴れている
良い音の出るオーディオアンプを買っても ロックを聴くなら意味がない
スピーカーもしかり
ドトールのコーヒーはゲロを吐くほど飲み飽きていた

上野の歓楽街で楽しいことでもしたいなぁ
僕は目黒にアパートがあるから
面白い女の子には普段は会ったことがない
誰彼問わず すれ違う子には いつも 睨み付けられている
フランス料理店で 一番安い臓物の料理を頼んで
一番安いワインを見つめながら 食べていた

普段は白のジャージ姿で
黒塗りのワゴンを乗りまわしているような生活だから
そういう場所にはあまりそぐわないのかもしれない
例えば 職安にいる ほとんど頼りにならない紹介員みたいに
僕も霞のような人生を歩んでいけたらと思う
自分に出来ることは だけど 労働することに 何にも
見つけられないのかもしれないけれど



自由詩 路地裏の松屋で綴った詩 Copyright 番田  2012-07-10 02:30:25
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