City of chaos
ドクダミ五十号
空に伸びる歩道
それは眩暈と痛みの序章
まるでドブ溝ノヨウナ
都会の底には
血潮の色をした泥が沈殿していて
真っ黒な魚が羽ばたいて
波が届く 阿呆 阿呆と
おお 空とねんごろに成るとは
こういうコトナノダ
底に向けて 登る 登れ
どすあかあい に 沈め
見下ろす様に 見上げれば
悲しみ色の 黒灰色
落ちてきた空に 鳥が歩む
悲鳴を目から垂らし 耳は歯ぎしりする
上着の胸のあたりに 縫い付けたのは
お前が生きろと渡した 鋭利な鈍器だ
何も彼も転倒し 区別無く
動機が動悸と同機して 前後の隔ても無く
ガラクタな事さえも もうどうでも
そうして前後不覚の帳が下りる