City of chaos
ドクダミ五十号

空に伸びる歩道

それは眩暈と痛みの序章

まるでドブ溝ノヨウナ

都会の底には

血潮の色をした泥が沈殿していて

真っ黒な魚が羽ばたいて

波が届く 阿呆 阿呆と

おお 空とねんごろに成るとは

こういうコトナノダ

底に向けて 登る 登れ

どすあかあい に 沈め


見下ろす様に 見上げれば

悲しみ色の 黒灰色

落ちてきた空に 鳥が歩む

悲鳴を目から垂らし 耳は歯ぎしりする

上着の胸のあたりに 縫い付けたのは

お前が生きろと渡した 鋭利な鈍器だ


何も彼も転倒し 区別無く

動機が動悸と同機して 前後の隔ても無く

ガラクタな事さえも もうどうでも


そうして前後不覚の帳が下りる


自由詩 City of chaos Copyright ドクダミ五十号 2012-07-01 00:03:40
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