鈍器
ドクダミ五十号
豆腐の角
これで死ねるか
可能性はある
お前の冷たい息で
岩の様に固く
一撃必殺の
トルクフルな
円弧を描いて
直撃ならば
血潮に染まった
凶器は
狂気の沸騰で
ポン酢と削り節
薬味は葱が良かろう
日常にfestivalをお求めの
貴君に用意された宴だ
祭りの後の締めくくりだ
存分に楽しめば良い
贄はあるのだから
生臭い朝は清々しいと
伸びをして
始まる非日常を恨み
さっさと日常に戻るべく
意味の無い書類に
価値の無い数字を
昨夜撃ち殺された男の
名前は三面を飾りはしない
忘却の闇でぼんやりと蹲るだけだ