あの線から上が空 下が海
TAT



































俺と同じですっかり老いたけど




















俺と同じでロシナンテもまだやる気で




























































鏡に向けてニッと笑ってみる































なぁマキちゃん











俺の顔をいきなりのぞきこんで『手ぇ振ってるのに全然気付かへんやん♪』て
















マキちゃんが木屋町で言うた前世紀の終わりから俺は



























道を歩く時はなるべく上を見るようにしてんねんで
















今度は逆に偉そうに映るみたいで























弾かれたり嫌われたり忙しいけど




















とにもかくにも





あれから俺は色々な町に住み色々な職に就き




















死なんと生きてきた
































弟に言わすと俺は『寅さん過ぎ』やねんて





















でも性分やもんな


































マキちゃんが俺を遠回しに誘ったあの日











俺は実は嬉しかってんで










でもなんか来られたら行けへん変な性分やねん









いらんとこでフラれまくってるクセに阿呆やろ?



































































仰いだら空があり

ロシナンテも『やる』と言っている









風車は回っているし














相変わらず俺は出る釘だ



























こんなタイミングでここにこんな駄文を連ねたって君には届きっこないんだけど











































君は君でしあわせしてると良いなぁと思う















空を見ながら





































PS・困った時は柴又の『とらや』という団子屋をたずねるように。






































自由詩 あの線から上が空 下が海 Copyright TAT 2012-06-29 09:23:24
notebook Home