ぼんやり
そらの珊瑚

雲をながめたり
雨をながめたり
次第におおいかぶさる
暗闇の手をながめたり

そのたびに
母に
「またぼんやりして」
と言われた

私は
実にぼんやりした子どもだったのだろう

今思うと
あれはあれで
何かの
つじつま合わせだったような
気がしてならない

私がわたしであるために
隙間を
ちょっと開けておく
といったような具合の
ぼんやり



自由詩 ぼんやり Copyright そらの珊瑚 2012-06-26 08:17:43
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