竿を片手に思いを巡らす
番田 


この会社を辞めたら楽になれるのだろう
いつも 僕は 何でもないことを思っていた
誰のためでもなく きっと 僕は
目には見えない魚を釣りに出かけるのかもしれない だけど
何にも釣れないまま帰ってくる時の思いに似ている
それは とても 虚しい
人の言葉を理解できないときに似た寒気がする

暴力でもって意識を伝えられはしないだろうかと
新規開拓営業マンの頃のような とても寂しい思いにさせられる
それは だけど 嘘であっても良いことなのだが
真っ直ぐに家に帰ろうと思う
僕は 何も 意識を 持たないまま


自由詩 竿を片手に思いを巡らす Copyright 番田  2012-06-24 02:38:46
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