そこでまってて くれますか
佐藤伊織
***1
どこかで落ちている石ころを拾っている。わたしにはもう無限しかなくなっている。数が数えられないのだ。数えても意味がなくなってしまった。
***2
幻の中で私は会話する。でも、その人はいつも顔がぼやけてみえない。誰であるか、けっしてわからない。
***3
30年間夢を見ていた。
***4
小さな箱に入っていく。それは入り口も出口もない小さな箱で、その外側はどこにもつながっていない。
***5
手をひらくこういに、わたしはだまされてきたように思う。意味ありげにひらいてみせる手に、わたしはみせられていた。
***6
もどれるなら わたしはみらいにもどりたい
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さみしさの詩集