走る
ちゃむ

ぼんやりと 外を眺める
雨の日
誰もいない校庭

賑やかな廊下 教室

ただ 退屈な、
いや、馴染めないでいる
寡黙の私

語りかけてくる
言葉をさえぎるようにため息

チャイムが鳴り
授業が始まる

ぼんやりと 外を眺める
雨の日
何かが足りないような情景

こっそりと手紙が回ってくる

別に何かあったわけじゃない
何も無いという理由
没収された私からの手紙

立たされている私
それでも外を眺めている

チャイムが鳴り
ひとつの授業が終わる

ぼんやりと 教室を眺める
雨の日
みんなの視線を感じる

少し苦笑いして 席につく

手紙の内容を語る
理解しがたいのだろう
余計に心配させたようだ

紙飛行機を作り
雨の空に飛ばす

雨に打たれ
フェンスを越すことが出来なかった


青春?
たぶん、走りたかっただけだと思う

ただ それだけのこと


自由詩 走る Copyright ちゃむ 2012-06-20 00:01:11
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