斬新には今は届かない
朝焼彩茜色

似たものばかり 重なる油絵の厚み
偏ってゆくけれど 分野を分けたくない 

 乾く前に重ね塗る 皮膚呼吸に気がつく

似たものばかり 増えて 要約に飽きる
バランスの軸だけで 死角を生き反す

 乾いた視野に より乾くも水分の欲も
 背中の目を欲する

 背中の翼は 要らない

似たものばかり 油絵が粘土になってゆく
偏ってゆくけれど くくりたくない 

 不得意は葬らず 掘り下げる

 特技とぶつかる根源

 道具と出逢いは 道しるべ

 意図を置く 自然任せの根源の自由意志

 流れ止まれ 流れ止まれ

 背中の翼は 要らない

 背中の目を欲する

似たものの繰り返し らしさを繰り返し

真新しい目を欲する

背中の翼は 似たもの 要らない

背中の目を欲する


自由詩 斬新には今は届かない Copyright 朝焼彩茜色 2012-06-16 21:40:53
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