六月の朝のスケッチ
もっぷ

朝の声を小鳥が一番乗りしている
きっと屈託なく啼いている
と信じてみると
ほがらかな朝だ

はにかまないで鏡に向かって
自分を確かめる
大丈夫、かもしれない
程度の信心のままの

ほんの少しの憂鬱
と決めてみる
オーガンジーが

梅雨の休暇届を受けつけて
ハンコを押し終わると
決定、だ

占い街道を素通りして
きのうを忘れ
あしたも忘れ
つまり忘却ゆえの安堵から

靴を手渡されて
戸惑っちゃいけない
躊躇っちゃいけない

心臓を試される瞬間が訪れる

生きています

と信じてみると
もしかしたら
それ、はきょうかもしれない

と思える
かなうかな、をかなえたい
とさらにかなえる
に置き換え
自分に、自分を願ってみる


自由詩 六月の朝のスケッチ Copyright もっぷ 2012-06-15 08:29:37
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