花模様
永乃ゆち
その花は皆太陽を向いていてうつむく私をたしなめている
うつむいて歩き涙が零れ落ち愛した君の輪郭を消す
朝露を人差し指で払っては眼鏡を外した貴方を思う
雨上がり君の唇とんがって紅い花にはなれないでいる
優しさによく似た雨に打たれればあの一言も愛だと思う
心まで僕に預けちゃいけないよ僕はコールタールで出来てる
短歌
花模様
Copyright
永乃ゆち
2012-06-15 04:47:59