桃レンジャー
永乃ゆち



桃レンジャーになりたかったけど


いつも黄レンジャーだった。


悪の組織に捕えられる


か弱い女の子になりたかったけど



いつも立ち向かっていかなきゃいけないヒーローだった。



あの子とわたしではいったい何が違うというの。



子どもの頃からそうだったんだ。



わたしは女性として見られない。



あなたも、そう言ったものね。



わたし何者なの。



わたし何になれるの。



あなたが答えをくれるんだと信じてた。



あなたにとってわたしは女でも男でもない。



ましてや桃レンジャーでもない。



黄レンジャーのままで



納得するしかないのかな。



自由詩 桃レンジャー Copyright 永乃ゆち 2012-06-14 13:13:15
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