一歩
シホ.N


自分らしさを
置いてきた
記憶もうすれた遠い果て

自我は幻想
行きでも帰りでもある
旅は途中

道見失い
落ちて滑って
深いふところ

いだかれるのは
自己の小ささ
大きな非自己

自分の足で
歩み進んでいる
という感覚も錯覚

夢の中にひきこもり
外へ出てゆく
一歩が踏めない



自由詩 一歩 Copyright シホ.N 2012-06-12 17:29:15
notebook Home 戻る