Ascension 2.
南 さやか


生きることはまるで 夢を見ているみたいだと
君がつぶやいた
確かにこれが夢ならば すべては悪夢だった…

君を知り 愛し合ったまま失った
幻覚とは呼べない
現世の外へと溢れ出たかなしみを
ふたたび 埋葬するために

僕らは再会の約束をかわす


実体を失った 両のてのひらで
すれ違う運命を交換しながら
やっと重なり合えたふたりの 消え入りそうな体が
地球の流す涙で濡れていた


ここから何百年もの旅が始まる
普遍の君を抱いたまま




自由詩 Ascension 2. Copyright 南 さやか 2012-06-12 04:07:12
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