「背骨」
ベンジャミン

もう
どうなってもいい
そう思ってすべてを投げ出して
捨てられるだけ捨てたはずなのに
どうしてこうしてまだ
立ち上がろうとする
背中に手をあてると
ごつごつとした
かたい骨の輪郭を
肌が熱でくるんでいる
それは人という形であるための
ただの構造ではなくて
それが背骨と呼ばれるのは
もっと別の理由に違いないと

ふと、思った
 
  


自由詩 「背骨」 Copyright ベンジャミン 2012-06-12 01:41:07
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