命の重さ
ちゃむ

自分の命と引き換えに
お願いをしたことがある

神様、仏様、
あるいは悪魔でも構わなかった

願いを叶えてくれるなら
誰でもよかった

白い犬だ
大切なペットだ

それが病気になってしまった
もう結構な老犬だから手術が出来ない

夜中になると苦しそうに咳き込んでいる

代れるものなら、代わってあげたい
本気でそう思って
自分の命と引き換えにお願いしてみた

願いは叶うことが無く
それでも余命宣告を悠に超え
数年生きてくれた

誰の力でもない
自分の力で生きた、がんばりやさんだ

当然だよね
命と引き換えとはいっても
それに見合ったものじゃない

私の命は軽すぎて
何も救えやしないんだ

救えやしないんだよ


自由詩 命の重さ Copyright ちゃむ 2012-06-12 00:16:16
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