まずめどき
草野大悟

さくら色の
朝まずめに
わたしは
やたらおおきな
あなたを
釣りあげたわ

あなたを
狙ってたわけじゃないけど
ビギナーズ ラック??

ラックはアンラックって
そのとき海はいってたけど
わたしの耳には
とどかなかった


                 ヴァーミリオンに海がかがやく
                          夕まずめに
                 おれは
                                              ちっちゃな ちっちゃな

                いばりんぼうのきみを
                          釣りあげた


きみを/何十年も/狙って
ようやく/////

            風がバンザイしてた


きみが         釣りあげた
あなた
            と
おれが         釣りあげた
きみ
            とで
              このまま      くらそうか


空で?
それとも海?
 風?
  (森、山?
それとも街?

          

ちっちゃなきみは
 おっきな瞳を
  まっすぐおれに向けて
            まずめ の 声を はやく聴かせてよ
                あのときの雪のようにネ
                教会の鐘をきいたあの夜の雪のようにネ
いつも そう ささやきながら
    あのころも いまも そして これからも ずっと
          まずめ の ミストを 魔法のように
漂わせるのだろうか                    

          
                                


自由詩 まずめどき Copyright 草野大悟 2012-06-06 22:55:07
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