トラック
まきしむ


巨乳に触りたい
それが君の本当


耳を舐めたい ももを撫でたい

それだけ。


でも

でもじゃない、それが君の、リアル。
ありったけの、生身。


君は確かに白菜だ。同時にインゲンだ、
とてもレタスだ。嫌なくらいお灸だ。しかし


それはおっぱいだ。インケイだ。卑猥だ。だから


君は号笛を聞くと同時に張り詰めた大腿筋を解き放ち、
柔らかな弾力を持つグラウンドを蹴り上げた
体の中心、空洞から得体の知れない力がほどばしり
全身に染み込んだ、硬直すると同時に限りなくしなやかでもある
四肢の先端は嘴のように鋭く光っていた


これが君自身だ。精神だ。卑猥だ。陰茎だ。
いい顔してると思うよ。たぶん。でも。


いっぱいの花束を君に贈呈したい。
ありったけの感謝と期待と失望と絶望と夢と涙と性欲と愛と勇気と絶望と涙を込めて。


今日も祈る。果てしなく祈る。月の裏側まで祈る。届かない。君は届かない。
それでも跳躍は続ける。空虚でゴムな真理を込めて。





自由詩 トラック Copyright まきしむ 2012-06-06 02:14:00
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