陽が落ちたらおうちへ帰ろう
マフラーマン

向こうの空はもうすでに暗くなりかけている
太陽がビルの横顔をしゅ色に燃やしている
燃えかすの灰みたいな雲が
今日の寝床をさがしてただよっている

泣き出しそうな指先は
握りしめずに
どうせなら あのコンクリート・ジャングルの
片隅にでも捨てていこうよ

プラットフォームからは見えないが
向こうの空はもう夜だろう
さあ おうちへ帰ろう
カラスも声を枯らしてしまったことだし


自由詩 陽が落ちたらおうちへ帰ろう Copyright マフラーマン 2012-06-05 21:17:15
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