ねこふんじゃった
ズー


パイプ椅子に
かけた内臓ちゃんに
電気信号を送ると
おならした。
その臭いは一万
光年で四隅に届く。
もち、わたしの鼻の
穴がきみのよりも
ちょっとでかい
からだよって言う
だけでだれも内臓ちゃ
んがきみだとは
おもわない。きみは
だれも内臓ちゃんだとは おもわない。内臓
ちゃんをきみのだれも
だとはおもわない。


生コン工場を羽ばたくそぶりでかんかんとのぼる。乗り捨てた鉄馬に跨がる所長らが油圧式ポンプを解体した球体関節のパイプ椅子に内臓ちゃんを座らせている。腸だろうぼくは受話器に向かってそう書いたはずだといったのだが受信箱はからだから証明することは、むり。砂利だらけの敷地内でいななく鉄馬に鞭をいれラジオ体操第一を、むり。語り続けるぼくの背中に穴があいたときみはかみさまに電話をかけて飛び立ってしまった。屋上には鳩がいて、ぼくは(ぱんぱんになるまでぶつよ!)おどかした。むり。


自由詩 ねこふんじゃった Copyright ズー 2012-06-01 20:47:06
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