雪国
こしごえ




雪道の直線を通りすぎて春は、
来ましたか
今は真冬、雪国の
雪と暮らす。私は
独りいつまでも

春を待つ。果して
いつか
空は澄み渡り澄み切って
いずれ
風も青く染まるでしょうか
名は呼ばれ響きますか
そうして

黙秘する結晶だ 色々様々に
青白く青白い反射する。光冴えて
月の夜の遠さに
二度とは帰らず 限り無い思い出
雪や どこか ささやいている

最後の死は待っている
その雪解け水が私の
雲影に教える時を。見届けよう
雪明りに照らされた深夜に旅立つ夢を
きっぱりと
すすみつづけるのである

私か。私は私だが、
私以外の誰でも無い
私だ。果して
 そうか。さて、
今へつなげる今だけの今が、きこえるかな
今も

自然は自分の中にすんでいる
お静め下さい
空のもとを雪は降る
こころのふるさとに
しんしん しんしん、と銀世界















自由詩 雪国 Copyright こしごえ 2012-06-01 15:20:53
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