歩き方覚え書き
もっぷ

不思議なことに
ではなくって
おもしろいことに

わたし
ではなくって
私たち

そこが境界のまま
立ち塞がっている
壁は高い

同じ種類の言語を使う
同じ肌の色と
瞳の色

しかし共鳴がせいいっぱい
の譲歩の日日
、かなしくはないけれど
と諦めてみる
ということ

億の一として生きるなかで
みつけてもらえる
ことの難しさを思えば
確かに。

まず悟られないように
忍び寄る
少し安心してみて
名乗ってみる
やがてあたりかはずれかが
露呈される

その時
のこころに立つ白旗の数
ばかり数えて

いては
いけない


自由詩 歩き方覚え書き Copyright もっぷ 2012-05-31 19:19:58
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