正義の交差点ークロスロード3
……とある蛙

曲がりくねった道同士の交差点
それぞれの道の先を眺める

一本は崖から崖へ通じて
一本は丘から丘へ通じて

その先には
不釣り合いな青空が広がる
ここは底
谷間の底の交差点

騙されたと思って
その一本を選んで歩いてごらん

黒い犬を連れた派手なおばさんと出くわす

地面に向かって逆立ちしている楡の木の並木道

ガムをくちゃくちゃ噛んだ

俺は政治家だというおっさんの指さす方向は

丘だ
岡田
イオンモールの丘だ

緑色の家と黄色い煉瓦の道
青い鳥がバオバブの樹に数万羽も
一斉に鳴き出す
幸せも数が多いと騒々しいだけで
軽い目眩を感じるはずだ

君はチルチル

そればかりか幸せの鳴き声は
君の歩みに対する嘲りだ。

空を泳ぐ鯨の腹が
夥しい数見える
鯨はお友達だと
安易に増えたザトウクジラの汚い腹
鯨はお友達だ。
って海上のバットマンが叫んでいる。

黄色い季節がやってくる。
皇帝の季節がやってくる

黄色の煉瓦の道で
さっきの政治家が溺れている
泥沼を自分でつくって
泥船に乗ったまま
そのまま黄色い泥に流されて消えて行く

その後をゆっくり歩むと
君はまた谷底のクロスロードに戻るっていう寸法だ


自由詩 正義の交差点ークロスロード3 Copyright ……とある蛙 2012-05-30 12:51:49
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