白色
もっぷ
オーガンジー越しの白色が
夜明けを告げる
曇天のようだ
、ついてないな
と
誰もいない部屋で
あなたに語りかける
胸のロケットペンダントのなかの
白い骨が
応える
のを待つわたし
いつもの朝が
いつもの朝ではなくって
それは
今朝はコーヒーよりも先に
階下のポストへ降りて
新聞を求めたからだ
数多の鉛色が
ひしめくのを
さておき
いつかきらめくはずの
原石を探すわたし
ふと
階下でみた
朝
に思い至った
アスファルトから天空までも続く白色は
きょうを雄弁にニュースとして
讃えていたことに気がつく
白色、その
さやかなること
来世のみにあらずか、