タンポポと選利矢
ただのみきや
ポポタンが笑っている
太陽みたいに開ききって
その中でアリが泳いでいる
お菓子の家で溺れそう
ぼくは憶えている
きみのやわらかな面差しを
すべり台へ走って行く
はち切れんばかりのいのちの輝きを
風が草葉を波立たせ
思い出は綿帽子のよう
切ない言の葉を散らしてゆく
ポポタンが笑っている
小さな たくさんの太陽たち
自由詩
タンポポと選利矢
Copyright
ただのみきや
2012-05-24 22:21:49