僕の花
御笠川マコト

惨めな日
寒い日
歩いていられるのは
僕が
花を信じているから

僕の花
僕がこの世に 在る証

夢、なんて大それてる
未来、なんて嘘くさい
見栄をはりたくなる気持ち
何かに怒りたくなる気持ち
泣きだしそうで
嘔吐しそうで
それでも
歩いていられるのは
僕が
花を信じているから

たぶん
地味な色の花びら
人の目を惹く訳でもなく
道端の草と紛れてしまう
それが 僕の花
僕がこの世に 在る証

いつかどこかで倒れても
僕の息が途絶える前に
誰かに見てほしい
恥ずかしそうに
誇らしげに
僕がこの世に 在った証

その日までは
花よ、
折れないで。





自由詩 僕の花 Copyright 御笠川マコト 2012-05-22 22:55:14
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