夢魔
アラガイs
終わらない天幕が何層と襞に重なり
それでも演出家は起き上がろとしない
俳優の耳元で小さく囁いた
(そろそろ終わりにしようか)
三幕は途切れたままでいいのか
このままずっと眠らせてやりたい
(はじめから夢の続きをもう一度)
いつか我が身に目覚めるとき
本来の姿に還りたいのだと
わたしに願うのだ 。
自由詩
夢魔
Copyright
アラガイs
2012-05-16 13:13:49