忘れ去られる・・・ひまわり・・・の
草野大悟

もう
なつの光が消えてから
七年がすぎて
あれほど
うるさく
見舞いにきていた テントウムシも青空も海も風も
すっかり
あなたを
忘れてしまって・・・

もう
あの日から
七百年がすぎて
初めて見舞いにきた月に
わたしは
お嫁にいくんだけれど
わたしを
総てが
すっかり
忘れてしまって・・・

そう
みんなが
わたしを忘れて
わたしは
光の粉になって
みんなの
記憶の襞にも残らず
きえてゆくのだけれど

忘れ去られることに
不慣れなわたしは
わたしの
ひまわりのころを
きっと
きっと
あなたのもとへ
ふたたび
届けようとおもう
かならず
とどけようと思う

忘れ去られる・・・ひまわり・・・の ときに



自由詩 忘れ去られる・・・ひまわり・・・の Copyright 草野大悟 2012-05-15 22:54:07
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