右手のサクセスムーン
朝焼彩茜色

ボーダーに伸ばした雲が満月に 遠近法に触る

その見たままの感触を 頓智の利かない
水平思考というのだろう

オレは見逃さない

その距離感 右脳の芸術が計り知れぬ
月光で計る ひしゃく一杯 酒交じりの 酔い

 アドレナリンに踊らされない 操る
 オレの右手

  月の虫が 筋浮き彫り手の甲
  オレの右手に留まる

 一方通行の合理解釈に刺さる虫

   来いよ 満月
   下弦から引っ張ってやる
   来いよ 満月

   右手であおる

月光がボーダーに伸びきる雲に衝突し
ず太い一本の下りトンネルを 地に足を着けてくる

 一方通行の合理解釈が下りトンネルから 刺してくる

 悪寒が走る



 ・・・・・水平思考というのだろう・・・
 オレのセリフがこだまする

 アドレナリンに喰われた 操られた
 オレの右手

   来るな 満月
   来るな 満月

   右手で悪寒を拭う


痛ててててててて・・・・・・・・・
激痛を感じる脳に 月光のモルヒネ無駄に痛みを感知する

 油汗がヘドロじみてる 悪寒がじとる

  月の虫が血管浮き彫りの手の甲に刺した
  溝のできた傷跡が

  始めに血を吹き出させる 油汗と交ざる
  ヘドロがしたたる 悪寒の最中の激痛

がががががが・・・・・・・・・・・

   満月に口を開かせ
   喰われる右手

   

   満月はサクセスを届けに降りてきた
   純粋に月光を産み落とす

   悪寒を越えたサクセスムーン


自由詩 右手のサクセスムーン Copyright 朝焼彩茜色 2012-05-10 15:15:14
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