黒
marux2
壁と背中にあるわずかな隙間
それが自己満足の限界
窓の黒がやがて青になり
一時の橙の後に白くなる
カーテンの隙間から覗く世界
白い時間に安らぎはなく
また橙となるのを待つ
青から黒へと変わる
この僅かな時間に息を殺し
黒い世界で深呼吸をする
もたれれば眠ってしまいそうな夜に
俯いてでも隙間を作り続ける
明るい場所で息ができないのだから
生きてはいけないのだから
自由詩
黒
Copyright
marux2
2012-05-04 05:45:16