七日間
寿

雨を呼ぶ雲が
もうすぐそこに来ている

(信じられるかい?
あの雲の上はいつだって晴れてるんだぜ)


360°の道しるべ

林檎の木はもうなくなっていて

代わりにそこにあったのは

優しい優しい嘘をつくこと

両目を瞑って受け入れること


そうしていつも僕は空を見る

あと少しの雨と風が
この世界に変化をもたらしたのだろうかと
(あるいは花が咲く、ということ)


神様の知らない七日間を生きた


月曜日に生まれ

火曜日には世界を手に入れ(た、と思ったのだけど)

水曜日には恋をして

木曜日には憂いを知る

金曜日には愛に気づき

土曜日には片付けはじめて

日曜日には星になる


どんな人生も美しいと言えるようになれたら

きっと生まれた時と同じ景色を見ることができる


色や形が違っていても
(時間や瞬間に置き去りにされても)

それはそれで幸せだと言ってもいいと思う



雨が上がるのを待っている
土の匂いがやがて夏をつれてくる



知らないだろう

誰が何を想っているかなんて


誰も知らない七日間に

生き続けるひとの光が見える



どんな結末になったとしても


神様にだって

おしえてあげない





自由詩 七日間 Copyright 寿 2012-05-03 10:57:26
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