遠く逆光を浴びた背中からは
ただのみきや

大惨事が起こるその瞬間
世界は目を閉じる
そして
後からくる絶叫の前に
世界は耳を閉ざす

やがて
時間という距離を経て
世界はそれを歴史と呼び
記念碑を建て記念日を定める
見もしなかったものを
流暢に語るようになる
ロマンチックな空想をしたり
涙を流したり


自由詩 遠く逆光を浴びた背中からは Copyright ただのみきや 2012-05-02 20:42:07
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