『批評寺三十六房』プレビュー(フライング??)
角田寿星

1.敬称略です。
2.あまり読めてなくても、笑い飛ばして下さい。
3.責任は持ちますが、プライドは持ちません。
4.「どーしてもヤダ」という時は、私信ください。人知れず削除します。

『いにしえの笑み』石川和広
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24885&from=menu_d.php?start=90
ことばをわざとブツ切りにして、笑みに意味を持たせたのかな。それにしても「古代人のように妙な笑み」つーのは妙なことばで、父と子の関係を、否定的な方に強く読めてしまいました。それが狙いなのかもしらんが。

『860マボロシ』清水一希
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24886&from=menu_d.php?start=90
現在走ってるぼくと、過去の数々の静止画像との対比、だね。あるいは、静止画像が走りの原動力になってるのかな。タイトルがポップな感じでかっちょいいので、ことば遣いは、も少しポップでもよかったかも。

『黄色い貴婦人』oldsoup
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法廷つーより、観劇みたい。くるくる背景の替る舞台。西脇順三郎あたりから連綿と続く、近現代詩の大河。そこで楽しそうに溺れてるメリーポピンズ、って印象かな。イギリスの寓話チックだけど、解読のとっかかりがほしい。

『今、きみのことを考えていたんだ』chori
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24888&from=menu_d.php?start=90
うん、うっすらした愛の詩ではあるけど、結局は何も言ってないのな。それが何事も起こらない日常につながっていくのな。そういう世界観は好き。ただ、ちょっと紋切り型のことばを使いすぎてるかも。BPM70って何だろ。

『★116 クチビル』貴水 水海
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24889&from=menu_d.php?start=90
3、4連めあたりは、ぼくくらいの歳になると、こっぱずかしくてよう書けません。そういう意味ではちと羨ましいかも。ただ、こんな感じの詩は、巷にゴロゴロあるような気がするぞ。

『無題』橘キクチ
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真っ白なキャンパスにことばを塗りたくって出来た詩なんだろうね。絵画的なにおいがするぞ。油彩というより筆圧の強いクロッキーかなあ。

『跨ぐパントマイム』鏡文字
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24893&from=menu_d.php?start=90
シンプルでいいね。この詩では、穴には何の比喩も見出せない。一般的な、ぬっぺらぼうの素の穴だ。ぼくはそれもまたよし、と思う。穴のコワさを、より引き出せる結果になったと思う。1ジャンプ謹呈です。

『西武新宿線 沼袋〜野方間』ミキ改め馬野幹(本年で変更)
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24897&from=menu_d.php?start=150
ほのぼのした光景を「ほのぼのしている」って書くのは、実は勇気がいるよね。ぼくにはこれは実際の町並みではなく、車窓というフィルターを通した、「こうあってほしい」という作者の願望であるように思えた。

『黒い海辺』本木はじめ
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24899&from=menu_d.php?start=150
つげ義春のマンガに似たような光景があったね(確か、男女は逆)。ちょっと否定的な物言いになるけど、大仰な世界像を創りだしたけど、僕は傍観者に徹してるし、さらに言うなら、意識を遠くへ飛ばすことって実際大したことじゃないように思うんだよなあ…。最後の2行は上手いよね。

『所詮テレビから伝わるのは静電気だけ』餅ヴィシャス
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=24900&from=menu_d.php?start=120
俳句っ!俳句の批評は未経験…いいわい。チャレンジ!
句の構成は、テレビから流れるニュースと、日常を並列させた、同工の3句。五七五の七で、スライドするような橋渡しがあるね。その対比を楽しませるような全体の構成がほしかったかも。タイトルかっちょいい。


散文(批評随筆小説等) 『批評寺三十六房』プレビュー(フライング??) Copyright 角田寿星 2004-12-06 00:51:32
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