ホタルの小川
吉岡ペペロ
部室から下宿街に抜ける道には
小川が流れていた
少し生意気で
先輩とだけうまくやっている風のあいつと
はじめてそこで喋った
あいつはホタルを探しながら歩いていた
このまえ見たのだと言う
しばらくふたりで佇んでいた
あいつのポロシャツから
ほのかに洗濯の香りがした
それがホタルのような気がした
自由詩
ホタルの小川
Copyright
吉岡ペペロ
2012-04-30 23:55:26