青い鳥の未来
凪 ちひろ

永久(とわ)に続く幸せを
いつしか求めていた青い鳥
夜明け前に ふと気づく
限りあることを

やがて羽ばたく
血を受けた我が子に
やさしいキスをして
今一度(ひとたび)の夢を見よう

悲しいなんて 言わないよ
哀しい気持ちは 消せないけれど

幼い時は ふり戻せない
やさしい嘘も
いつか限界が来る
あるがまま受け止めて 未来へ進もう


夏のひざしが あふれる頃
青い鳥は 幼な子を放り出す

やがて飛翔する 小さき命
思いは強く 太陽の下(もと)
はりさけそうな 哀切の声を
ふりしぼって未来へ
飛んで行った


自由詩 青い鳥の未来 Copyright 凪 ちひろ 2012-04-27 22:56:09
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